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執筆者の写真秀平 武澤

回想録〜古澤巖氏との出会い その4 バロックの昼と夜

古澤さんと出会ってから、彼にはバロック音楽に大変興味を持って頂き、


最近になって

「演奏法がだいぶ変わった。退屈だったメンデルスゾーンもおもしろくなった」


とも連絡が来たりして、それは嬉しい限りである。

しかし、どうやらどんなジャンルもバロック弓で演奏しているようで、普通の弓は全て売却してしまったらしい…

私としては困るのだが(笑)

弦楽器というのは楽器本体の構造の大きな変化はなく、むしろ弓の変化の歴史と言っても良い。

弓は時代や作品のスタイルによって使い分けることが望ましい。

たとえばチェンバロ奏者ならその点はものすごく敏感だろう。

楽器に、イタリアン、フレンチ、ジャーマン、イングリッシュヴァージナル、イタリアンスピネットなどに、さらに時代によって違いがある。

管楽器も弦楽器も本来はそれと同じように楽器を選択すべきだが、楽弓においては特にバロック時代から古典派に至る時に大きな変化があった。

先日のちょっと変わったサマーコンサートではその『弓の変化』を聴衆にお見せできた。


とにかく私がバロック弓を紹介するまで彼はヴァイオリンの弓より数十グラム重いチェロの弓で演奏していたわけなので

ヴァイオリンの弓に戻れただけでも快挙である。

同時にバロック時代の音楽にこんなに興味深い作品があったのか、と仰って頂いたりして

2年前からバロック音楽を紹介する『バロックの昼と夜』と題したコンサートツアーを組んで頂き、私もヴィオラ・ダ・ガンバやテオルボを古澤ファンに紹介することができてこの上ない喜びである。

2023年は瀧井レオナルドが多忙なため、彼に変わってチェンバロを導入予定だ。

今年(2022年)9月に私の主宰するオーケストラでもブランデンブルグ協奏曲第5番を演奏予定である、チェンバロ奏者の西野晟一郎君が助けてくれる。

プログラムは大体決まってきた。あとはリハーサルを重ねるだけだ。

2023年1月と2月、計4カ所でお待ちしています。今回はチェロも弾かせて頂きますよ!


(予定)


1月13日(金)宗次ホール

1月18日(水)白寿ホール

2月11日(土)大泉町文化むら

2月12日(日)小田原市民ホール














2022年2月、宗次ホールにて。


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